Efrem Zimbalist
レオポルト・アウアー(1845-1930)というロシアのヴァイオリンの名教師がおり、その弟子の「三羽ガラス」として有名なのがハイフェッツ、エルマン、ジンバリストです。ジンバリストは、3人の中では比較的地味なヴァイオリニストですが、フリッツ・クライスラーともバッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」を録音しています。
そのジンバリストが弾いた「クロイツェルソナタ」(ベートーヴェン)の2楽章がありました。ジンバリストの録画が残っていたとは驚きですし、YouTubeのおかげでこんな簡単に何度も見れるのは幸せです。1926年の録画のようです。
身体の軸はビシっと通ったまま、全身で弾いているのが映像からも伝わってきます。弓と腕が一体になって動いているのがよくわかります。そしてヴァイオリンに対して真摯に向かい合っている感じがします。
ちなみにピアノはハロルド・バウアーという有名なピアニストでクライスラーとの録音にも何度となく登場します。バウアーはピアノだけでなく、ヴァイオリンも弾けたので、演奏会の後のアンコールでクライスラーと楽器を交換して弾いたという逸話が残っています。